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暮らしと銅銅について知る

輸送

車両の主要部品に使用される銅・銅合金

新幹線車両をはじめとする電気車両、乗用車、バス、トラック、二輪車などには数千といわれる部品が使用されています。電装部品をはじめ、ラジエター、ガスケット、燃料装置、圧力調整装置など、その主要部品にさまざまな銅製品が使われています。

電気自動車の写真
電気自動車
自動車用コネクターの端子の写真
自動車用コネクターの端子
自動車用電装部品の写真
自動車用電装部品

ワイヤーハーネス

写真で光っている部分がワイヤーハーネスです。自動車内部の至るところに電気配線網(ワイヤーハーネス)が張り巡らされています。ハーネスとは英語で手綱などの「馬の引き具」を意味する。ワイヤーハーネスは車に搭載されている様々な電子機器に接続され、その機能を制御する膨大な情報やエネルギーを伝達している。言い換えれば、ワイヤーハーネスがなければ車は動くこともままならない。まさに車の生命線なのである。
その大切なワイヤーハーネスの原料こそ、銅なのです。

ワイヤーハーネスは、関連する電線類と、端子やコネクタ、チューブなどが一緒にまとめられひとつの部品となっている。車の機能が増えるに連れて電子機器は爆発的に増加しているが、生産性の問題から、電子機器に電線を一本一本配線するような手間はかけられない。
そこで、同じ電気配線類をまとめたワイヤーハーネスが車の組立性向上に大きく貢献しているのです。

ワイヤーハーネスの写真

ハイブリッドカーで利用されているコイルリアクター

「ハイブリッドカー」はエンジンとモーターで動く仕組みの車です。モーターには大きな出力が求められますが、それを支えている部品の一つが「コイルリアクター」。バッテリー電源を昇圧することで、少ない電流でもモーターへの電源供給が可能になります。
ハイブリッドカーのコイルリアクターは形も変わっていて、コイルといえば通常は丸い形なのが、ここでは四角。そのほうがより少ないスペースにおさまるため、ハイテク部品で過密状態のハイブリッドカーには都合がいいのです。
バッテリー電源は最大500ボルトまで昇圧されるとか。熱伝導性にすぐれ、熱の発生が少ない銅は、コイルリアクターの材料にうってつけでした。加工しやすいことも大きなポイントです。

これ以外にも、車の中にはたくさんの銅が活躍しています。電気配線網のことを「ワイヤーハーネス」といいますが、配線として銅線が使用され、それを結ぶ回路には銅シートが使われています。ここでは、導電性の高さと耐食性が役立っています。
また、車のエンジンはコンピュータで制御されていますが、そのコンピュータの電計系統をつなぐコネクターなどにも銅が使われています。

ハイブリッドカーで利用されているコイルリアクターの写真

船舶に採用される、耐食性にすぐれた銅合金

船舶用のギヤ―ピニオン、シャフト、プッシュにはアルミニウム青銅が、復水器にはアドミラルティ黄銅や復水器用白銅といった耐食合金が使用されています。また、操舵軸、船尾管、防水隔壁、天窓・丸窓、レーダー・ライトなどにも、海水に強い黄銅が採用されています。