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環境にやさしい銅銅について知る

人体・生物に必須

銅は健康に欠かせない栄養素

人間の体のなかにも、銅があることを知っていますか?銅は多くの食品から摂取され、わたしたちの健康に重要な役割を果たしています。

健康に欠かせない「ミネラル・銅」

人間の体には約80~100mgの銅が含まれています。銅は「必須微量元素」と言われ、体の中で血液を作る、骨や血管を正常に保つ、脳の働きを助けるなどの大切な役割を果たしています。ふだん体に必要とされる銅は1日約2mgで、バランスよく食事を摂れば自然に補うことができます。ちなみに銅が多く含まれる食品はカキやレバー(20~30mg/kg)、穀類や豆類、木の実などにも含まれています。

※「必須微量元素」:人間の必須元素は、12種類の主要元素と15種類の微量元素

牡蠣の写真
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食品中の銅含有量

「栄養機能食品」成分として銅が認定

銅は厚生労働省によって「栄養機能食品」として表示ができる栄養成分のひとつに定められています。栄養機能食品とは、高齢化やライフスタイルの変化等により、1日に必要な栄養分を摂れない場合、その補給・補完のために利用する食品のことです。ひとの生命活動に不可欠な栄養素として、ミネラルが銅を含めて5種類、ビタミンが12種類定められています。

野菜の写真

赤ちゃんの成長のために「粉ミルクに銅」

発育の盛んな赤ちゃんは、銅を必要としています。新生児の銅含有量は大人の2~3倍。また出産後1か月くらいまでのお母さんの母乳には、45μg/100mℓ程度の銅が含まれているのです。そのため粉ミルクには320μg/100gの銅が添加されており、標準的な14%の調乳液にすると45μg/100mℓになります(大手粉ミルクメーカーの例)。非常にわずかな量の銅ですが、赤ちゃんが健康に育つために大きく役立っています。

粉ミルクの写真

動物にも必要な銅

牛、羊、豚、犬、ねずみ、うさぎ、にわとりなどの多くの動物の成長および健康のためには微量の銅が不可欠です。銅の不足により、骨格組織の異常、組織の発育不良、成長の鈍化、色素形成の不足をおこし、大動脈の破裂、心不全、貧血症や生殖不能症など様々な病気の一因となります。乳牛は乳の出が悪くなり、羊は低品位の剛毛となるなど、家畜にとっても大きな問題となります。

アメリカ・フロリダ大学の研究においては、10ppmの銅を含有した飼料で育てられた豚は、22.1%も早く成長したと報告されており、加える銅の種類は、硫酸銅、酸化銅、炭酸銅、塩化銅、銅メチオニンすべてが有効であることが証明されています。

牛の写真

植物にも必要な銅

植物において、銅はプラストシアニンと呼ばれる酵素の主要成分で、光合成にかかわる重要な役割を果たしています。植物は必要な銅を土からとっています。土壌や植物の種類によって変わりますが、植物が土から必要量の銅を摂取するためには、乾燥土壌中の濃度として7ppm程度の銅が含まれている必要があるといわれています。これよりも低い場合、一般的に銅欠乏症を起こします。

特に小麦などの穀物や、りんご、桃などの果実類などは、銅の欠乏に敏感です。イギリスのロンドン大学において行われた研究では、銅を多く含む肥料を与えたところ、大麦の収穫高が28.5%増加したことを明らかにしています。この研究から、ごく微量の銅の存在が穀粒の収穫に大きな影響を与えることがわかりました。

小麦の穂の写真