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安全な銅

緑青、青水。なんら心配する必要はありません

緑青(ろくしょう)、青水が毒だと思っている人がいます。 それはまったくの誤解です。
昭和59年8月には、厚生省(現厚生労働省)が緑青猛毒説が間違いであることを認めています。
ここでは銅の緑青と青水についての正しい知識をくわしくご紹介します。

緑青への誤解

緑青は猛毒? それは大きな誤解です

銅のさびの一種である「緑青」は長い間有毒なものだと信じられていました。原因ははっきりしませんが、おもに当時の教科書の記述が誤解を招いたのではないかと考えられています。

新聞の画像厚生省(現厚生労働省)の研究結果が発表された際の報道記事

昭和時代の小学校の理科の教科書には「銅のサビの一種である緑青には毒性がある」と書かれていました。 また当時の百科事典にも緑青は「有毒」と書かれており、これらを通じて習った知識が長い間信じられてきたようです。
この誤解をとき、銅に対する正しい理解を得るため、日本銅センターは東京大学医学部に依頼し、緑青に関する動物実験を6年間にわたって行いました。その結果、緑青は無害同様の物質であることが確認されました。

この結果を受けた厚生省(現厚生労働省)も、1981年から国の研究として動物実験に着手しました。そして3年間にわたる研究の結果、緑青は「無害に等しい」との認定を出したのです。この結果は、NHKニュースや新聞各紙に取り上げられ、全国に向けて発信されました。
しかし、厚生省の発表から30年以上が経った現在でも、緑青が毒だというイメージは完全にはなくなっていません。銅と緑青の正しい知識がすべての人に広まることが(一社)日本銅センターの願いです。

色の経年変化

  • 色の経年変化の画像
  • 資料写真資料写真

銅の色調の経年変化は、日本人の持つ美的感性に合う外観を造りだします。 新しい銅板の光沢は約1ヶ月でなくなり、一般的には上記のようないくつかの過程を経て緑青色になります。

上の資料写真のように、銅はその耐久性や美しさから屋根に使用されることがあります。 東京の神田にありますニコライ堂の屋根も、もともとは赤褐色でしたが、 10年くらい経つことで緑青色に変化しました。

東京神田・ニコライ堂の画像東京神田・ニコライ堂

青い水に対する正確な知識をもとう

「青水が出た」とおっしゃる人がいますが、そもそも青い水は、一般家庭の水道水からは出ないものです。「青水かな?」と思ったら、簡単にチェックできます。透明なコップに入れてみましょう。おそらく透明ではないでしょうか。

「銅イオンが水道水に溶け込んで青く見えるには、100ppm以上溶け込んだ場合です。住宅の水道水の基準は1ppm。そのため銅イオンにより青くなるはずはありません。

青水の画像

また、手洗い場や浴槽など、石けんを使う場所で、右の写真のような青い付着物を見ることがあります。これは、石けんや湯垢に含まれる脂肪酸と、微量の銅イオンが反応して、不溶性の銅石けんが生成されるため害はありません。台所用の油汚れ専用洗剤を使うと、きれいに取り除けます。

銅管の内面が新しい時は、銅イオンが溶け出しやすく、このような現象も起きやすいのですが、水や湯を流しているうちに、銅管の内面が亜酸化銅で覆われ、銅イオンは溶出されにくくなります。

手洗い場の画像

お風呂などの水が青く見えるのは

目に見える光、可視光線は色()の光線の集まったもので、赤側が弱くなると青っぽく、紫側が弱くなると赤っぽく見えます。 浴槽など溜め置きのきれいな水が青く見えることがありますが、これは浴槽中の水自身や浴槽の壁材によって光の長波長側(赤側)のエネルギーの小さな部分が吸収され、青側の光の割合が多くなるため青っぽく見えるのです。同じ水道水を透明(または白っぽい半透明)のコップと、同じ色合いの不透明なコップに入れ上から観察してみると、不透明なコップの水が青く見えることからも裏付けられます。

お風呂の画像